症状の再発(免疫再構築症候群)
抗HIV療法を開始すると、減少していた免疫細胞(CD4)数が徐々に増加しますので、日和見感染症の発症が防止できます。
しかしHIV治療を開始した直後は、増殖したHIVウイルスと免疫細胞(CD4)の激しい攻防が繰り広げられることになり、時には免疫細胞の過剰攻撃が原因で、逆に病状が悪化したり新たに感染症を発症したりすることもあります。
ニューモシスチス肺炎を発症していて抗HIV療法を施した場合、ニューモシスチス肺炎が完治したと思った数週間後に、症状が再発するといった具合です。
このような症状の再発を免疫再構築症候群と呼び、治療開始時の免疫細胞(CD4)数が少なければ少ないほど発症しやすくなります。
特に抗HIV療法を開始した2週間後~3ヶ月後くらいの間に、最も現れやすいので注意が必要です。
免疫再構築症候群の特徴
免疫再構築症候群で現れる症状は、免疫細胞(CD4)数低下に伴い発症した場合と症状が異なることが多くなります。
非結核性抗酸菌症を例にすると、免疫低下に伴う場合は発熱を伴う播種(はしゅ)性のものが多いのに対し、免疫再構築症候群で見られる症状は肺感染やリンパ節炎が多いといった具合です。
また、免疫再構築症候群を発症する疾患は以下のようなものになります。
- 帯状疱疹
- 非結核性抗酸菌症
- サイトメガロウイルス感染症
- ニューモシスチス肺炎
- 結核
- トキソプラズマ脳炎
- クリプトコッカス症
- カポジ肉腫
- 進行性多巣性白質脳症
- 単純ヘルペス感染症
- B型肝炎・C型肝炎
- 自己免疫疾患
- 甲状腺疾患
- 悪性腫瘍
この中でも帯状疱疹、非結核性抗酸菌症、サイトメガロウイルス感染症、ニューモシスチス肺炎は、特に発症しやすいので注意が必要です。
抗HIV療法の開始時期
HIV(エイズ)感染が発覚した時点で既に日和見感染症を発症している事例は少なくありません。
このような場合、発症している疾患の治療を優先にするべきか、抗HIV療法の開始を優先にするべきかは、身体の状態により異なってきます。
クリプトコッカス症などを発症し様態が重篤な場合は、抗HIV療法により免疫再構築症候群を発症する可能性が十分にありますので、このような場合は疾患の治療をまず最優先に行います。
免疫再構築症候群を発症したとしても、一度開始した抗HIV療法はよほどのことがない限り継続していくことが基本となりますので、抗HIV療法を開始する時期は慎重に決める必要があります。
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