慢性化するB型肝炎(HBV)・C型肝炎(HCV)
血液製剤、静脈注射、性行為により、B型肝炎(HBV)・C型肝炎(HBV)に感染します。また単体だけでなくこれら2つの疾患を同時に感染している場合も少なくありません。
肝炎と同時にHIV(エイズ)にも感染している場合、B型肝炎・C型肝炎の進行は通常よりも早まり、これによる死亡率が高くなる傾向にあります。
肝炎の慢性化
HIV(エイズ)に感染していると、B型肝炎(HBV)が慢性化しやすくなります。
B型肝炎に関しては近年ジェノタイプAのB型肝炎が日本でも流行しており、このタイプの拡大が慢性化を促進する要因の一つにもなっています。
■ B型肝炎のジェノタイプについてはこちらにも説明しています。
→ B型肝炎・梅毒・アメーバ症からHIV感染を疑う
”ジェノタイプA”のB型肝炎は、感染すると慢性化しやすくなるだけでなく感染力も強いのが特徴で、現在男性同性愛者を中心に感染が広がっています。
B型肝炎では予防ワクチンの接種も可能ですので、予防ワクチンを利用するのもいいでしょう。
既にHIV(エイズ)に感染している方の場合は抗体が作られにくくなりますので、場合によってはワクチンの倍量投与や皮下注射などを行うこともあります。
またC型肝炎(HBV)に関しても同様で、HIV(エイズ)に感染していると進行が早くなります。さらにこの場合、進行だけでなく肝硬変へ移行する確率も通常より3倍も高くなってしまいます。
肝炎の感染は静脈注射や性行為が主な感染ルートとなり、性行為での感染予防はやはりコンドームの着用が一番有効な手段です。
肝炎の治療と抗HIV療法
HIVウイルスとB型肝炎ウイルス(HBV)の2つに同時に感染している場合は、ラミブジンやエムトリシタビン、テノホビルなど、HIVとHBVの両方に効果がある薬を使用します。
逆に、HIV(エイズ)に感染していてもそれに気付かずエンテカビル単剤でB型肝炎ウイルス(HBV)だけの治療を開始してしまうと、HIVウイルスが薬剤耐性を持ってしまいその後のHIV(エイズ)治療に支障をきたす場合がありますので注意が必要です。
またC型肝炎の場合、C型肝炎ウイルス(HCV)に感染すると約7割の確率で慢性化し、その後約10年~30年で肝硬変となり肝臓癌を発症することになります。
HIV(エイズ)に感染している場合、免疫細胞(CD4)数が減少していればいるほどC型肝炎の進行は早くなりますので、進行を遅らせるためには早期に抗HIV療法を開始することが必要となります。
治療は、近年認可された新しいC型肝炎治療薬であるテラプレビルを加えた、ペグインターフェロンαとリバビリンの3剤を併用するのが一般的です。
しかし抗HIV療法により副作用も考えられますので、免疫細胞(CD4)数が500以上とまだ多い場合は先にC型肝炎の治療を行ってもよいでしょう。
逆に、免疫細胞(CD4)数が200よりも少なくなっているような場合は、日和見感染症を発症する確率が高くなってくるため先に抗HIV療法を開始する必要があります。
このように、治療には免疫細胞(CD4)数が大きく関わってきますので、この辺の見極めも重要となります。
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