HIV感染率を上昇させる他の性感染症
他の性感染症を発症し、粘膜に傷や潰瘍(かいよう)などがある場合、通常よりもHIV(エイズ)に感染する確率が男性では10倍~50倍、女性では50倍~300倍も高くなります。
また中には梅毒など、感染しているとHIV(エイズ)の進行を早めたり重症化しやくすなったりする性感染症もあります。
近年では、HIV(エイズ)検査の保険適用範囲も広がってきており、性感染症の既往がある場合や性感染症の疑いがある場合も保険適用となりますので積極的に活用していきましょう。
肝炎・梅毒・アメーバ症
【A型肝炎とは】
A型肝炎は口から感染するものになります。
主に生カキや海外渡航で感染しますが、感染時や回復後に便中にウイルスが存在することから、性行為における肛門を舐める行為(リミング)でも口から感染します。
A型肝炎に感染すると、倦怠感や嘔吐、発熱、黄疸(おうたん)などの症状が現れますが、自然回復し慢性化することはほとんどありません。
梅毒、B型・C型肝炎、赤痢アメーバ症については以下記事にまとめています。
■ こちらの記事を参照してください。
→ B型肝炎・梅毒・アメーバ症からHIV感染を疑う
→ 慢性化するB型肝炎(HBV)・C型肝炎(HCV)
尖圭コンジローマ
尖圭コンジローマは、ヒトパピローマウイルス(HPV)によって性器や肛門部にできる腫瘍です。
通常痛みなどはありませんが、次第にカリフラワー状の腫瘍が増大していきます。治療は塗り薬や外科的処置を行います。
腫瘍があるとその部位はHIV(エイズ)感染の確率が上昇します。
性器ヘルペス感染症
単純ヘルペスウイルスによって、唇や性器、肛門部などに発症します。
初感染では局所の症状だけでなく、発熱や倦怠感などの全身症状を伴い重症化することが多くなります。
また一度感染すると、ウイルスはずっと体内に潜伏することになりますので、免疫低下時などに水疱やびらん・腫瘍などの症状が再発します。
性器ヘルペスの水疱やびらん・腫瘍があるとその部位ではHIV(エイズ)に感染する確率が上昇します。
クラミジア感染症
クラミジアは性感染症で最も有名なものになります。
男性の場合は、尿道炎によって排尿時の違和感や痛みを伴いますが自覚症状がないことも多いです。また、症状によっては透明な膿が出ることもあります。
女性の場合は男性よりも気付きにくく、骨盤内にウイルスが広がり重症化するまで気付かないことも少なくありません。
そのまま感染を放置しておくと、精巣上体炎、子宮頸管炎、骨盤内感染症などを合併します。
クラミジアは咽喉や直腸への感染もありますが、こちらはほとんど自覚症状がありません。
また抗菌剤の服用で簡単に治療できるイメージのクラミジアですが、近年では抗菌剤の効かないクラミジアも認められていますので注意が必要です。
クラミジアにより炎症を起こしている部位では、当然HIV(エイズ)に感染する確率が上昇します。
淋病
淋病は淋菌の感染によって発症する性感染症で、クラミジアの次に有名なものになります。
男性の場合は、排尿時に強い尿道の痛みがあり白や黄色がかった膿が出るのですぐに気付きます。
しかし女性の場合は自覚症状がないことも多いため、男性よりも治療が遅れる傾向にあります。
咽喉や直腸への感染もありますが、こちらは自覚症状がありません。
淋病もクラミジア同様、抗菌剤の効かない淋菌が認められていますので、安易な行動は慎むべきです。
また淋病により炎症を起こしている部位では、HIV(エイズ)に感染する確率が上昇します。
このように、HIV(エイズ)以外の性感染症も放って置くと危険ですので、少しでも心配なことがあるようなら、医療機関や検査キットを利用して検査を行っておきましょう。
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