抗HIV療法(HAART、ART)と抗HIV薬
HIV(エイズ)の治療では複数の抗HIV薬を組み合わせる多剤併用療法を用います。
多剤併用療法は一般的に”抗HIV療法”や”抗HIV治療”、英語では”HAART(ハート)”もしくは”ART (アート)”などと呼ばれます。
この抗HIV療法は非常に画期的な治療法であり、HIV(エイズ)の治療を大きく進歩させました。
免疫力の回復と維持
HIV(エイズ)感染者が死亡する主な原因は、免疫力の低下による日和見感染症の発症になります。
抗HIV療法では低下した免疫力を回復・維持させることができますので、結果的に日和見感染症の発症を防ぎ、余命を長くすることに繋がります。
現在の治療ではしっかり服用を続ければ、HIVウイルスを体内から完全に無くすことはできないもののHIVウイルス量をかなり(測定感度未満まで)抑制することが可能です。
近い将来、HIVウイルスもヘルペスウイルスなどと同様、体内に潜在していても支障のないウイルスへと変貌していくことでしょう。
抗HIV薬への耐性
抗HIV薬の中途半端な服用は絶対にしてはいけません。飲んだり飲まなかったりを繰り返すとHIVウイルスが薬への抗体を持ってしまい、効果がなくなってしまいます。
抗HIV薬は忘れることのないよう長期に渡ってしっかりと管理しながら服用し続けなければなりません。
また昔の治療薬は、今よりも薬剤耐性が起こりやすく副作用も多かったので、意図的に免疫細胞(CD4)数がかなり減ってくるのを待ち、それから治療を開始していました。
抗HIV療法を開始する時期をギリギリまで遅らせていたのです。
しかし近年使用される治療薬は、より飲みやすい薬・より副作用が起こりにくい薬へと改善されてきているので、免疫細胞(CD4)数の減少を待たずして治療を開始しても問題はありません。
HIV治療薬の選択
抗HIV療法においては、HIVウイルスに薬剤耐性が付きにくくするため複数の抗HIV薬を組み合わせて服用します。
抗HIV薬の組み合わせは基本、キードラッグとバックボーンの2種類を処方します。
↓ 推奨されるキードラッグは以下になります。
種類 | 薬剤名 | 服用回数 |
---|---|---|
NNRTI | ストックリン(EFV) | 1日1回 |
PI | レイアタッツ(ATV)+ノービア(RTV) | 1日1回 |
PI | ブリジスタナイーブ(DRV)+ノービア(RTV) | 1日1回 |
INSTI | アイセントレス(RAL) | 1日1回 |
↓ 推奨されるバックボーンは以下になります。
種類 | 薬剤名 | 服用回数 |
---|---|---|
NRTI | ツルバダ(TDF/FTC) | 1日1回 |
NRTI | エフジコム(ABC/3TC) | 1日1回 |
HIV治療薬の作用機序と薬物動態、投与量や投与方法、副作用などを知りたい場合は、抗HIV治療ガイドラインにも詳しく説明されていますので参考にされてみてください。
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