海外と日本での感染経路の違い
HIV感染症は、血液・精液・膣分泌液に含まれるHIVウイルスが傷口や粘膜と接触することにより起こります。
主な感染経路としては、以下のようなものが挙げられます。
- 性行為
- 出産時における母子感染
- 静脈薬物の回し打ち(注射)
- 針刺し、輸血、臓器移植等の医療行為
どの感染経路での感染が多いのかは国によって様々です。
現在の日本では衛生管理が行き届いているため、母子感染や静脈薬物の回し打ち、医療行為による感染はかなり確率が低く、主な感染経路としては性行為によるものが大半を占めています。
■ 性行為別の感染確率はこちらの記事を参照してください。
→ HIVウイルスの感染経路と感染力、危険度(確率)
海外でのHIV感染経路
海外では、静脈薬物の回し打ちによるHIV感染が社会問題になっている国もありますし、母子感染が感染経路の大多数を占めるアフリカ等の発展途上国もあります。
日本と違い海外では、このように衛生管理が行き届いていない国や治安に不安を抱える国も多く存在しますし、これら諸国の事情は海外在住の方でないとなかなか知ることができません。
安易な気持ちで売春目的な海外旅行へ出向く人もいますが、これはHIVウイルスだけではなく他の性感染症をももらう可能性が極めて高いので注意が必要です。
売春ではなくとも、海外旅行中に知り合った一般女性との性行為なんかも気を付けるべきです。一般女性と思っていたはずの女性が実は売春婦だった。なんて話はよくある話です。
平和ボケした日本人の観点では隙が多く、海外情勢と互角に渡り合うことはできません。
たかが数日の海外旅行とはいえ細心の注意を払うべきです。HIV感染が流行している地域や国は必ずチェックしてから渡航するようにしましょう。
日本国内での感染経路
一昔前は、HIV感染といえば海外での感染が多かったのですが、近年では日本国内での感染件数もかなり増えてしまっています。
海外での性行為さえ注意すればよいという時代でもなくなってしまいました。
日本国内での感染経路は、以下の順で多く発生しています。
- 同性間での性行為:70%
- 異性間での性行為:20%
- 次いで、母子感染・静脈注射・医療行為:10%
驚くほど同性間での性行為での感染が多いのが分かります。
ここでいう同性間というのは、男性同士の肛門とペニスの性行為です。男女間の膣性交に比べ、肛門は出血しやすいためHIV感染率が飛躍的に高くなります。特に受ける側の男性が感染しやすくなります。
同様に男女間の性行為では、女性→男性へ感染させる確率よりも、男性→女性への感染の方が感染率が高いです。これは、受け側である女性の方が接触する粘膜の面積が広いからと言えます。
次点である母子感染・静脈注射・医療行為の3つは、どれもさほど大きな割合を占めていませんが、その中でも母子感染によるHIV感染確率は少々高めです。
母親がHIV感染者である場合、自然分娩による母子感染率は 20~25% にもなります。しかし現在では、抗HIV薬など適切な処置をすれば、例え母親がHIV感染者であったとしても母子感染する確率を限りなく 0% に近づけることが可能になっています。
また、1985年以前に米国から輸入していた血友病の凝固因子製剤によるHIV感染などといった事故もありましたが、現在の日本では医療事故や輸血によるHIV感染は、医療行為でB型・C型肝炎ウイルスへ感染する確率よりも低いためほとんど考えなくてもよいでしょう。
日本国内の性教育
日本国内での感染が広がっている原因として、日本人の『性意識の低さ』が挙げられます。性の大切さ、性感染症のリスクなどといった性教育がきちんとなされていないということです。
日本は『ちょんまげ』に代表される『恥の文化』。
※ 『ちょんまげ』は昔の人の禿げ(ハゲ)隠しと言われる髪型で、『恥の文化』を象徴する代表格です!
性=恥
という方程式が一般的に浸透しており、日本人はなかなかオープンに『性』について考えることができません。
これは非常に嘆かわしいことです。
自分の子供や親兄弟が、HIV(エイズ)感染という最悪の事態に陥らないよう、正しい性教育を広めていくべきだと感じます。
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