;HIVウイルスとは?タイプと構造、増殖方法 | HIV検査キット信頼性評価

HIVウイルスとは何か?

ウイルス調査

HIVとはヒト免疫不全ウイルス(Human Immunodeficiency Virus)の略で、その名の通りヒトの免疫細胞に関係してくるウイルスです。

その正体は、レトロウイルス(Retro Virus)に属するRNAウイルスであり、逆転写酵素を使って自分のRNAをDNAに変換し、それを感染したヒトの細胞のDNA内に組み込み増殖させていきます。

もっとも恐ろしいのはその増殖力。組み込まれたウイルスDNA(プロウイルス)は、感染された宿主細胞が死滅しない限り増殖し続けるのです。

※ レトロウイルスには HIV の他に HTLV-1(成人T細胞白血病) というものがあります。

HIVのタイプと構造

HIVにはタイプに HIV-1HIV-2 があるのですが、世界的に蔓延しているのは HIV-1 のタイプになります。

HIVの直径は100nm~110nmで内部には円筒形のコアがあり、その中には逆転写酵素とRNA(核酸)が詰まっています。

そして外側はエンベロープ(膜状のもの)に包まれ、gp120という糖タンパク質が突起のように連なっています。

ちょうど砂糖菓子の金平糖(こんぺいとう)のような形と想像してもらえれば解りやすいかもしれませんね。

そして何と、そのHIVウイルスの外側にある突起(gp120)が、免疫機能の中心的な役割を担うCD4陽性T細胞の鍵穴(CD4)に見事にマッチしてしまうのです。

HIVウイルスのgp120とCD4陽性T細胞の表面にあるCD4は、ちょうど鍵と鍵穴のような関係になり、HIV細胞がCD4陽性T細胞へ寄生し、細胞内部へと進入していくことになります。

CD4陽性T細胞とは

CD4陽性T細胞とは、CD4というタンパク質(の鍵穴)を表面に持っているT細胞で、ほとんどがヘルパーT細胞になります。

液性免疫と細胞性免疫の両方を司る、免疫系の中心的役割を果たす細胞です。

このCD4陽性T細胞がHIVウイルスの寄生により減少することで、段々と免疫不全状態(細胞性免疫機能の低下)に陥っていきます。

    HIVウイルスがCD4陽性T細胞に侵入する
     ↓ ↓ ↓
    HIVウイルスは細胞内でどんどん増殖し細胞外へ飛び出していく
     ↓ ↓ ↓
    寄生されたCD4陽性T細胞は、HIVの増殖に耐えられず死滅する

というサイクルを繰り返しつつ、HIVウイルスはどんどん増殖を続けていくことになります。

一般的に 『HIV = エイズ』 と思われがちですが、これは厳密には正しくありません。

エイズとは後天性免疫不全症候群(Acquired Immune Deficiency Syndrome)の略で、HIV感染症が進行し細胞性免疫を主体とした免疫不全状態(CD4陽性T細胞の減少)に陥り、様々な合併症が出現した状態のことを言います。

要するに細胞の免疫力が低下し、普段なら免疫機能で排除できる程度の、日常どこにでも存在する菌やウイルスに抵抗することができず、症状が悪化していくような状態です。

ですので一言で言えば、HIVウイルスに感染し進行したものがエイズということになります。

HIVの進行を知るには

HIV感染の経過や進行を把握するためには、CD4陽性T細胞数と血中のウイルス量を計測することが必要になります。

感染後数年~数十年の無症候キャリア期(AC期)では、日々数十億個ものHIVウイルスが増殖しています。

この時体内では、必死にCD4陽性T細胞も作られているものの、HIVウイルスの膨大な増殖により次第に供給が間に合わなくなり徐々に数が減っていきます

そして、CD4陽性T細胞数が極端に減りだしたこの時期をAIDS関連症候群期(ARC期)と言い、発熱や下痢、体重の減少などエイズ発症時期特有の症状が現れ始めます。

現代の医学では、発症してしまったエイズを完治させる術はありません。しかし医学の進歩により、エイズ発症前であればかなり発症を遅らせることが可能となってきました。

医学の進歩には目を見張るものがありますので、近い将来きっと、HIVウイルスは人間と共存する日がやってくるに違いありません。

それまでの間は、1日も早い投薬治療を開始することが非常に重要になります。感染を知り、投薬療法でHIVウイルスの増殖を抑えていくのです。


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